防錆油の代用になる?防錆紙・気化性防錆材のメリットとデメリットを解説!

防錆油 代用 

「防錆油が高騰して入手が難しくなっているけど、代用品って何があるかな?」

「中東情勢の影響が少ない防錆対策は何があるの?」

中東情勢の悪化で原油が国内に入らなくなり、あらゆる石化製品が入手困難となっています。

シンナーなどの溶剤はすでに入手しづらくなり、防錆塗料も底をつき始めているとの声も出てきました。

洗浄材や鉱物油も、価格高騰と供給制限によって入手するのも厳しくなっています。

状況によっては、現在使っている資材にも今後影響が出てくるかもしれません。

そこで今回は、防錆対策に欠かせない防錆油の代用品を紹介するとともに、錆が出てしまった場合の対処法をお伝えしていきます。

不測の事態に備えるためにも、今のうちに代替策を検討し準備を進めていきましょう。

目次

防錆油の代用案2つ

防錆油 代用 

今回は防錆油の代用案として、防錆紙と気化性防錆剤を紹介いたします。

それぞれのメリット・デメリットを解説しますので、参考にしてください。

防錆紙を活用する

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防錆紙(ぼうせいし)は防錆成分が塗布された紙のことで、対象物を包むことで防錆効果が発揮されます。

【メリット】

・次工程前の洗浄作業が不要

・工程短縮になる為、コストダウンになる

【デメリット】 

・加工方法、洗浄工程の見直しが必要

・開梱後の防錆紙は資源回収不可の為、産廃処理になる

・梱包が不十分だと防錆効果が得られない

防錆油を使用している場合、次工程前には洗浄が必要です。

一方、防錆紙の場合は開梱後の洗浄が不要となり、すぐに次工程に回せるためコストダウンに繋がります。

ただし、防錆紙は紙として資源回収は出来ないため、産廃としての処分が必要です。

気化性防錆剤に置き換える

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気化性防錆剤(VCI)は、常温で気化する特殊な成分が、密閉空間内で金属表面に吸着し、目に見えない保護膜を作ることでサビを防ぐ物質を指します。

おもに、プラスチック容器など密閉できる入れ物に、ワーク(部品)と一緒に入れて使用します。

形状も小袋に入っているものや錠剤があり、梱包する金属の種類やサイズによって選択できます。

防錆剤単体やシリカゲル成分とのハイブリットなど、目的に応じて使用する防錆剤を変更することが可能です。

【メリット】

・開梱後の洗浄作業が不要

・工程短縮によるコストダウンが可能

・長期保管に適している

【デメリット】

・加工方法、洗浄工程の見直しが必要

・PEフィルムやプラスチックコンテナなど対象物を密閉できる物が必要

・密閉が不十分だと防錆成分が漏れ出し、性能が十分に発揮されない

防錆油 代用 

気化性防錆剤も、防錆紙同様に洗浄工程をカット出来るのでコストダウンに繋がります。

PEフィルムやプラスチックコンテナで密閉し、気化性防錆材を同梱すれば長期保存が可能です。

長期保管を検討する際は、保管期間を踏まえて気化性防錆剤の量を調整しましょう。

近年、温暖化の影響で鉄部品の管理が難しくなっており、錆問題が生じるケースも見受けられます。

いくら防錆処理を行っても、錆が出てしまう可能性はゼロではありません。

ここからは、もし錆が出てしまった場合の対処法として、ラストバルチャーを紹介します。


錆が出た場合の対処法【ラストバルチャー】

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ラストバルチャーとは、安全性の高い中性タイプのサビ取り剤のことです。

常温での処理が可能で作業工程を簡略化できます。

錆びの状態に応じて、以下の2つパターンで錆びを落とします。

①新しい錆:直接磨いて落とすタイプ(NS-1)

【メリット】

・発生して間もない錆であれば、軽くこするだけで落とせる

【デメリット】

・硫黄臭が強いため、防毒マスクや保護メガネが必要 

②古い錆:漬け置きタイプ(MK-04S)

防錆油 代用 

メリット

・作業工程が簡単(希釈した液に漬けておくのみ)

・ワークの素地を傷めにくい

【デメリット】

・希釈液を作成する手間がかかる

・漬け置き時間が必要(最長48時間)

・定期的に錆の落ち具合を確認する手間がかかる

どちらのタイプも、錆が取れた後の部品は非常に錆びやすくなるため、対処後は必ず防錆処理を行いましょう。

ラストバルチャーの効果や導入事例は以下の記事をご覧ください

↓↓↓

ラストバルチャーの効果は?リスクを回避しサビ取り名人になろう! 

まとめ

今回は防錆油が手に入らないときの対処法として、代用品の紹介や効果的な錆取り方法をお伝えしました。

防錆紙や気化性防錆材は、防錆油の代用品として十分に有効な選択肢です。

特に、洗浄工程の削減や作業効率の向上、コストの安定化といった面では大きなメリットがあります。

一方で「密閉・乾燥状態の維持」「用途に合った選定」ができていない場合、十分な効果を発揮できません。

屋外保管や開放環境など、使用条件によっては防錆油の方が適しているケースもあります。

そのため、いきなり全面切替を行うのではなく、まずは一部工程や特定製品でテスト導入し、自社の環境に合うかを確認することが重要です。

今後、原材料価格や供給の不安定さが続く中で、さまざまな防錆方法の選択肢を持っておくことは大きなリスクヘッジになります。

自社に最適な防錆方法を見極め、安定した品質と生産体制を維持していきましょう。

防錆紙や気化性防錆剤は、保管期間やワークの大きさなどによって、最適な枚数や種類が変わります。

防錆処理にお困りであれば、ぜひ一度弊社にご相談ください。

最適なご提案をさせていただきます

問い合わせ 化成品部

最後までお読みいただき、ありがとうございました。