
「工場内の断熱対策って何があるのかな?」
「予算や納期に見合う断熱対策があれば知りたい!」
近年は暖冬傾向とはいえ、体感としての寒さは例年通り厳しいものがあります。
とくに、工場や倉庫は建物の構造上、断熱性能が低いケースが多く、暖房効率が悪くなりやすい傾向があります。
しかし、従業員の方々が快適に働ける環境を整えることは、企業にとって重要な責務のひとつです。
そこで今回は「工場や倉庫の断熱対策」について、専門業者が分かりやすく解説します。
工場の断熱方法を理解することで、自社の建物にはどの方法が適しているのか検討しやすくなるはずです。
【こんな方におすすめ】
・工場の断熱が不足していると感じている方
・断熱と遮熱の違いを理解して作業環境を改善したい方
・冬季に工場や倉庫が寒く、断熱性能を高めたいと考えている方
ぜひ最後までお読みいただき、改善のヒントにしてください!
工場の「省エネ対策」も合わせて知りたい方は以下をチェック!
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目次
断熱と遮熱の違い

断熱対策をお伝えする前に、よく勘違いしやすい「遮熱」との違いを以下に説明します。
【断熱】:熱の伝わりを抑えること
【遮熱】:熱を反射させて遮ること
断熱は、工場内の熱の伝わりを抑えるはたらきがあり、それぞれの場所で最適な温度になるよう空調効率を高めます。
断熱のために必要な素材は「空気」を多く含む断熱材が多いです。
代表例として、一般住宅や工場にも多く活用されている「グラスウール」があります。
グラスウールは、細かい繊維の間に空気をたくさん含み、空気の層で熱を伝わりにくくする素材です。
断熱対策を行えば、夏は外の暑さを防ぎ、冬は保温効果が高められるのでオススメです。
一方、遮熱は外からの熱を遮断して、工場内の暑さを和らげる効果が期待できます。
夏の暑い日差しを遮るために役立つ対策のため、おもに春~夏にかけて需要が多いです。
遮熱の事例は、弊社が取り扱っている「ミラクール」などの遮熱塗料や、遮熱シートの利用があります。
遮熱塗料やシートは、夏の太陽光を反射・遮る効果が高いため、暑さ対策として多くの企業が検討・採用しています。
ミラクールのおすすめポイントはこちらの記事をチェック!
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断熱と遮熱どちらも、工場内の空調効率を高めるために必要な対策ですが、目的によって使い分けが必要です。
自社の工場ではどの対策が合うのか、事前に目的をハッキリさせておきましょう。
断熱と遮熱との違いが分かったところで、今回のメインである「工場の断熱対策」を厳選して3つ紹介していきます。
工場内の断熱対策3選

工場内の断熱効果を高める対策は、以下の3つです。
・既存の屋根に新たな屋根を被せる
・屋内から屋根裏に断熱材を施工する
・窓や壁に気泡緩衝材を貼る
順番に解説していきます。
既存の屋根に新たな屋根を被せる

工場・倉庫内の断熱対策のひとつに、既存の屋根の上に新しい屋根を被せる「カバー工法」が挙げられます。
カバー工法をすることで、既存屋根と新しい屋根の間に空気層が生まれ、断熱性能がより高まるのです。
さらに、その空気層にグラスウールなどの断熱材を充填することで、より高い断熱効果を得られます。
雨漏りのリスクを軽減したり、遮音性もアップしたりと、断熱以外にも効果が期待できるのが、カバー工法の大きな魅力です。
工場や倉庫は建物の用途上、屋根に断熱材が入っていないケースも多く見られます。
断熱対策をしていないと、夏は熱がこもりやすく、冬は熱が逃げやすいため、従業員にとって非常に厳しい作業環境につながります。
弊社にご相談いただいたお客様の中には、倉庫内の温度が40℃を超えるケースも珍しくありません。
筆者自身も現地調査で倉庫内に入った際、その過酷さを強く実感しました。
実際に、弊社でカバー工法を施工したお客様からは「施工前に比べて、夏は涼しく・冬は暖かくなった」 と嬉しいお声をいただきました。
カバー工法の費用の目安は、以下のとおりです。
参考価格:8,000円~20,000円/m²
※ 断熱材の有無や使用する屋根材の種類により価格が変動します。
この工法は比較的コストが高いため、計画的に予算を確保して進めることが重要です。
タイミング次第では、国や自治体の補助金が利用できる場合もあるので、最新情報の確認も忘れずに行いましょう。
屋内から屋根裏に断熱材を施工する

断熱対策として、工場や倉庫の屋内から断熱材を施工する方法もあります。
具体的には、屋根裏や壁にグラスウールを敷き詰めたり、発泡ウレタンを吹き付けて断熱層を形成したりします。
グラスウールはガラスを繊維状に加工した断熱材で、繊維間に多くの空気を含むことで熱を伝えにくくする効果があります。
一方、発泡ウレタンは、ウレタン樹脂を現場でスプレーのように吹き付ける工法です。
隙間に密着して発泡ウレタンが充填されるため、断熱性と合わせて気密性も高まります。
屋根にまったく断熱施工がされていない場合は、これらの対策を行うことで、断熱性能を大幅に向上させることが期待できます。
一例として、発泡ウレタンの費用相場は以下のとおりです。
参考価格:約3,000円~8,000円/㎡
(参照)エコで暖かい&涼しい住まいを作る発泡ウレタンの吹き付け断熱 | ナサホームマガジン
注意点としては、すでに稼働している工場や倉庫の場合、移動がむずかしい重量物(設備機器など)があると施工できない可能性があります。
理由は、施工時に足場を組んだり高所作業車を使用したりするため、作業スペースを確保できないと工事が困難になるためです。
そのため、初期段階から断熱計画を盛り込むことで、将来的に働く人にとって快適で作業しやすい環境を実現しやすくなります。
最適な選択ができるよう、いま一度自社の断熱対策の現状を確認しておきましょう。
窓や壁に気泡緩衝材を貼る

最後にご紹介するのは、工場・倉庫内の窓や壁に気泡緩衝材(エアーキャップ)を貼る方法です。
気泡緩衝材は、ポリオレフィン製の膜で空気を包み込み、無数の気泡をシート状にしたものです。
一般的には「プチプチ」という名称で知られています。
※「プチプチ」は川上産業㈱の登録商標です。
おもな用途は、梱包物の保護であり、物流業界や製造業などさまざまな業種で広く使用されています。
空気をたくさん含んだ気泡が多数存在するため、断熱材としての効果も期待できます。
費用の目安は以下のとおりです。
参考価格:1200㎜巾×42m巻(約3,500円/巻)
費用面から見ても非常に安価に実施できるため、スグにできる最初の断熱対策としておすすめです。
使い方としては、気泡緩衝材を窓や壁に貼ることで、一時的ではあるものの断熱層を作り、屋内外の熱の伝わりを抑えられます。
ハサミやカッターで簡単に加工できるため、施工が容易なのもメリットです。
注意点として、紫外線による劣化や、施工した窓で結露が発生する可能性があります。
そのため、長期間貼りっぱなしにするのではなく、1シーズンごとに張り替える運用を検討すると良いでしょう。
まとめ
今回は、工場や倉庫の断熱対策として、以下の3つをご紹介しました。
1.既存の屋根に新しい屋根を被せる
2.屋内から屋根裏に断熱材を施工する
3.窓や壁に気泡緩衝材を貼る
工場や倉庫は構造上どうしても断熱性が低く、冬は寒く、夏は暑くなりやすいため、快適な作業環境のためには断熱対策が重要です。
建物の状況や予算に合わせて適切な工法を選ぶことで、暖房・冷房の効率が向上し、従業員がより快適に働ける環境づくりにつながります。
また、建物ごとに劣化の状態や施工の可否が異なるため、最適な対策を判断するには専門業者による現地調査が大きく役立ちます。
事前に状況を把握しておくことで、無駄のない効果的な断熱計画が立てられるでしょう。
弊社では、ドローンを使った現地調査も無料で実施しております。
工場の断熱対策でお困りごとがありましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
